🛠️公共建築工事標準仕様書 鉄筋工事 3節 加工及び組立要約解説
建築工事における鉄筋工事は、構造耐力上の安全性を確保するために厳格な施工管理が求められます。特に「加工及び組立て」は、鉄筋の寸法・形状・定着・継手・かぶり厚さなど、全体の耐久性と品質に直結する重要工程です。令和7年版の仕様書では、これらの基準がより明確化され、施工ミスの防止や耐震性能の確保を重視した内容となっています。この記事は、現場監督目線で確認すべき注意点も整理し、施工管理の参考資料として活用できる記事となっています。
🛠️ 5.3.1 加工及び組立て一般
鉄筋は図面・配筋図・仕様書に従い、常温で正確な寸法と位置で加工・組立てを行います。特に寸法誤差・継手位置・かぶり厚さを厳守し、加工・組立中の変形や損傷がないこと。鉄筋には、点付け溶接を行わない。また、アークストライクを起こしてはならない。
🔍 チェックポイント
✅ 配筋図・仕様書の最新版を必ず確認
✅ 鉄筋の損傷・変形を施工中も確認
✅ 継手・定着位置の実測確認を徹底
✅ 配筋図・仕様書の最新版を必ず確認
✅ 鉄筋の損傷・変形を施工中も確認
✅ 継手・定着位置の実測確認を徹底
🛠️ 5.3.2 加工
鉄筋の切断は、シャーカッター等で行い、曲げ加工は、許容差内で行うこと。切断面の変形・欠損を防止し、加工後は寸法確認を実施し、不適合品は即排除する。曲げ加工の半径や温度基準も厳守します。これにより構造耐力の安定を確保します。
🔍 チェックポイント
✅ 加工前に鉄筋の種別・径・長さを確認
✅ 加工後の寸法を必ず実測確認
✅ 曲げ半径・温度基準を守る
✅ 加工前に鉄筋の種別・径・長さを確認
✅ 加工後の寸法を必ず実測確認
✅ 曲げ半径・温度基準を守る
🛠️ 5.3.3 組立
鉄筋の位置・間隔・かぶり厚さを確保し、配筋図に従って組立を行います。要所を0.8㎜以上の結束線で確実に固定し、スペーサーも適正に設置。開口部や隅角部の補強筋も忘れず、施工後のずれや欠落がないか入念に検査します。鋼製のスペーサーは型枠に接する部分に防錆処理を行うこと。
🔍 チェックポイント
✅ 配筋図・リストと現場配筋を照合
✅ スペーサーの数量・設置位置を確認
✅ 開口部・隅部補強筋を重点チェック
✅ 配筋図・リストと現場配筋を照合
✅ スペーサーの数量・設置位置を確認
✅ 開口部・隅部補強筋を重点チェック
🛠️ 5.3.4 継手及び定着
継手位置・長さ・方法は図面指示に従い、位置の集中や偏りを避けて施工します。定着長さも仕様通り確保し、溶接継手・機械式継手も施工後の強度確認を実施。継手管理が耐力確保のカギです。
🔍 チェックポイント
✅ 継手位置の集中を避け適切配分
✅ 定着長さを実測確認
✅ 溶接・機械式継手の強度確認を行う
✅ 継手位置の集中を避け適切配分
✅ 定着長さを実測確認
✅ 溶接・機械式継手の強度確認を行う
🛠️ 5.3.5 鉄筋のかぶり厚さ及び間隔
鉄筋のかぶり厚さと間隔は、耐久性・耐火性・耐震性の確保に直結します。かぶり厚さは仕様値以上、鉄筋間隔は均等配置とし、寸法管理を徹底。型枠・スペーサーで確保し、施工中のずれにも注意を払います。
🔍 チェックポイント
✅ かぶり厚さの実測確認を施工前後に実施
✅ スペーサーの数量と設置間隔を確認
✅ 型枠浮き・ずれによる誤差を防止
✅ かぶり厚さの実測確認を施工前後に実施
✅ スペーサーの数量と設置間隔を確認
✅ 型枠浮き・ずれによる誤差を防止
🛠️ 5.3.6 鉄筋の保護
加工・組立後のスラブ、梁等には、歩み板を置き渡すなどの措置を行い、直接鉄筋の上を歩かないようにすること。。型枠・コンクリート打設時のずれや乱れのない様に可能な限り防止する必要があります。
🔍 チェックポイント
✅ スラブ、梁上にはメッシュロード(歩み板)などを忘れず設置する
✅ 油脂類・塩分付着時は清掃を行う
✅ コンクリート打設前の配筋確認を必ず実施し、打設時には乱れのない様注意する
✅ スラブ、梁上にはメッシュロード(歩み板)などを忘れず設置する
✅ 油脂類・塩分付着時は清掃を行う
✅ コンクリート打設前の配筋確認を必ず実施し、打設時には乱れのない様注意する
🛠️ 5.3.7 各部配筋
開口部・柱・梁・壁・床など、部位ごとの配筋は部位別の配筋図と仕様書を遵守し、補強筋・帯筋・定着長さの確保を行います。特に開口部・隅部・交差部は補強不足や誤配筋が起こりやすいため重点管理します。
🔍 チェックポイント
✅ 各部の補強筋・スリーブ補強筋の確認
✅ 開口部・隅角部の補強状況を重点管理
✅ 定着長さと重ね継手の長さ確認を実施
✅ 各部の補強筋・スリーブ補強筋の確認
✅ 開口部・隅角部の補強状況を重点管理
✅ 定着長さと重ね継手の長さ確認を実施
📝 まとめ
鉄筋工事は構造耐力の要であり、加工・組立工程は特に品質確保が求められる工程です。今回まとめた7項目を現場監督が徹底管理することで、施工不良の防止と構造耐力・耐震性の向上が図れます。仕様書の理解と配筋図の読み込みを行い、実測確認と記録管理を徹底することで品質・安全性の高い施工が実現します。本記事を新人教育資料としても活用してみてください。
📚 参考資料
・国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」
https://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_tk5_000023.html
https://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_tk5_000023.html