
新米くん
ガス圧接作業には資格が必要なのは知ってるス。
でもどんな種類があるかは知らないっス。
こんなお悩みを解決します。

所長
現役現場監督の私がしっかり解説します。

ガス圧接資格についての解説
鉄筋コンクリート造の現場では欠かせない鉄筋工事のガス圧接作業には、適切な有資格者が必要です。本記事では、ガス圧接の資格区分や受験資格、現場監督が知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。

ガス圧接作業資格の種類と違い

手動ガス圧接の資格は1種から4種まであり、作業可能な鉄筋径や使用できる圧接機器が異なります。以下の表に資格ごとの概要をまとめました。資格によって圧接できる鉄筋径の太さが変わってきます。現場で扱う鉄筋径によって資格区分が変わるので要注意。
資格区分 | 対応鉄筋径 | 作業範囲・特徴 |
---|---|---|
1種 | 径25mm(D25)以下 | 比較的小規模な鉄筋コンクリート造 |
2種 | 径32mm(D32)以下 | 低層から中層の鉄筋コンクリート造のビル、マンション |
3種 | 径38mm(D38)以下 | 中高層以上の鉄筋コンクリート造のビル、マンション |
4種 | 径50mm(D51)以下 | 土木現場や基礎、高層建築物、大型の建物など |

資格ごとの受験資格条件

各資格の受験資格は実務経験が主な条件です。下記の表は、受験資格となる実務経験期間や対象資格の概要です。
資格区分 | 実務経験期間 | 受験資格条件 |
---|---|---|
1種 | 特になし | ガス溶接技能講習修了証、またはガス溶接作業主任者免許証のいずれかを所持する18歳以上の者 |
2種 | 6ヶ月以上 | 1種の技量資格取得者で、左記の実務経験期間以上圧接作業に従事した者 |
3種 | 6ヶ月以上 | 2種の技量資格取得者で、左記の実務経験期間以上圧接作業に従事した者 |
4種 | 6ヶ月以上 | 3種の技量資格取得者で、左記の実務経験期間以上圧接作業に従事した者 |
現場監督が知っておくべきポイント
- 資格区分(1種~4種)に応じた適切な作業者配置が品質確保の鍵となります。圧接する鉄筋径と資格区分をチェック!
- 作業前に必ず有資格者かどうかの確認を行い、資格範囲外の作業はさせないことが重要です。
- 作業を有資格者が行った事を証明する為に、有資格者が資格証を手に持った(本人と分かる)写真を工事写真に残そう。
- 安全管理と品質管理を徹底し、圧接不良のリスクを最小化しましょう。
まとめ
ガス圧接資格の区分と受験資格を正しく理解することは、現場での作業割り当てや安全管理に不可欠です。適切な資格保持者を配置し、計画的な人材育成を進めることで、施工品質の向上と安全な作業環境の確保が可能となります。