
新米くん
鉄筋工事の材料について基本的な事を知りたいっス
こんなお悩みを解決します。

所長
現役現場監督の私が、しっかり解説します。

公共建築工事における鉄筋工事の品質管理で最も重要なのが「使用する材料の確認と管理」です。公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の第5章 第2節「 材料」では、鉄筋・溶接金網・材料試験の3項目について詳細な基準が定められており、新人現場監督がまず覚えておくべき内容です。このブログでは各項目の概要と、実際の現場管理でチェックすべきポイントをまとめましたので、ぜひ日々の施工管理に役立ててください。
👷♂️ 5.2.1 鉄筋
- 使用する鉄筋は、JIS規格に適合した異形棒鋼を原則とする。
- 種類には「SD295A」「SD295B」「SD345」「SD390」「SD490」などがあり、用途や設計条件によって選定する。
- 特記がある場合は特記内容を優先し、ミルシート(製品検査証明書)による鋼種・径・刻印(圧延マーク)の確認を必ず行う。
📌 現場監督のチェックポイント
- 搬入時にミルシートと現品の鋼種・径・刻印(圧延マーク)を照合
- 鉄筋表面の錆・油汚れ・変形の有無を確認
- 保管時に乾燥状態・直置き防止(下木を設置)を徹底
👷♂️ 5.2.2 溶接金網
溶接金網は、JIS G 3112(溶接金網及び鉄筋格子)による。JIS規格の適合品を使用し、曲がり・破断・錆などがないことが求められます。
📌 現場監督のチェックポイント
- 搬入時にJISマーク・製品ラベルの確認
- 曲がり・破断・錆の有無を目視で確認
- 保管は立て掛け禁止とシート養生を徹底
👷♂️ 5.2.3 材料試験
材料試験は鉄筋や金網の強度や性質を確認するための重要な検査です。試験結果が基準内であることを必ず確認し、不適合品は現場使用禁止とします。
📌 現場監督のチェックポイント
- 試験成績書の提出確認と設計値・規格値との照合
- 試験対象ロットの現品確認と番号管理の徹底
- 試験未了品には使用禁止の表示と区分保管を実施
📝 まとめ
鉄筋工事の材料管理は、搬入時・保管時・試験結果確認の3段階でのチェックが基本です。新人現場監督は以下を必ず実施しましょう。
- 搬入時:証明書・ラベル・刻印の確認
- 保管時:乾燥状態・直置き防止・養生管理
- 試験確認:成績書内容と規格値の照合、未了品管理