一生懸命仕事をしても成果が出ないっス。
上司に認められるにはどうすればいいっスか。
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 上司には提案型の仕事の質問をしよう
- 仕事には順番を決め優先順位を学ぼう
- 本質とは何か。本質を学ぼう
現役ゼネコン現場監督の私がしっかりと解説します!
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新人や若手の現場監督の中には、上司の指示がきちんと理解出来ていないまま仕事に取り組んでしまう人がいます。あなたはとうでしょうか。上司に改めて聞くのが嫌で、なんとなく自分の判断で仕事をしてしまった事はないでしょうか。仕事をする上で、経験が未熟な社員が失敗をする事はあるでしょう。
しかし、わざわざ進んで失敗をする必要はありません。未然に防ぐ事が出来るならば、それが一番です。今回は、失敗の確率を下げるためのアドバイスです。
上司には提案型の仕事の質問をしよう
提案型の質問が良い理由
- 提案型にすることで仕事に対して自分の考えを持つ事が出来る
- 提案型の質問の為、上司の判断やアドバイスがしやすくなる
- 将来自分で判断する為の練習になる
現場の仕事もある程度覚えて、日常的な業務は無理なくできるようになった時、上司や先輩はあなたを新人扱いしなくなってきます。あなた自身も仕事に対する知識も増えてきて、はじめは何をしているかわからなかった現場がだんだんと理解できるようになってきていると思います。
そんな時でも、やはり報・連・相+確認は必要不可欠です。ただ、いつまでも上司先輩に教わってばかりでは成長しません。疑問や現場で起きた問題に対して、「自分で判断するとしたらどうするか」と、一度考えてみるのも大切です。
もちろん、今すぐに解決しないといけないような緊急性のある問題に対してゆっくりと考えているヒマはないので、そこは状況判断が必要です。しかし、職人さんから「別に今すぐじゃなくてもいいんだけど」というような緊急性のない要望などがあれば挑戦してみましょう。
その日一日考えてみて、「きのう、○○さんから、○○だから○〇して欲しいと要望があったんですが、○○を○○してもいいですか。それとも○○でなく、○○の方がいいですか」と、問題に対する具体的な対策方法を提案するように質問してみましょう。
ただ聞くだけじゃなくて、自分の考えを伝えるんスね!
もしも、上司があなたの提案のやり方で問題がないという判断をしたら、あなたは的確な判断ができたことになります。もし、違う指示を受けたとしても、自分の考えと実際の対策との違いから、あなたの考えのどこに至らない点があったかを確認する事ができます。
そして何よりも、そのような提案型の質問は上司にとってとてもありがたい質問なのです。「どうすればいいですか」だけの質問の仕方だと、その問題点の具体的な本質が見えにくいものです。
しかし、たとえ間違っていても提案をする事で、上司はその問題をイメージしやすくなります。あなたからの言葉をきっかけに上司が気付く部分もあるかもしれません。
これは少し経験を積まないとできないかもしれません。自分の考えを上司と共有する為にも、できるだけ挑戦した方があなたの成長をより早める材料になることでしょう。
仕事には順番を決め優先順位を学ぼう
順番を決めるメリット
- 順番はスケジュール管理の第一歩になる
- 順番を決めると仕事の流れがイメージできる
- 順番決めは重要な仕事がどれかを見極める練習になる
日々の仕事には、毎日繰り返し行うルーティンの仕事もあれば、今日しかやらない(やれない)仕事もある事でしょう。数日のうちに終わらせればいい仕事、明日までにやるべき仕事、本来ならもう終わってなくてはいけない仕事などなど。
期日がはっきりした仕事もあれば、自分で調整をして早めたり遅らせたりできるような仕事もあるかもしれません。そんな時、あなたは何から仕事を片付けますか。もちろん、今日やらなくてはいけない仕事でしょう。
そして、毎日の仕事もそうです。それが終われば、期日が早い順に仕事をしていくのではないでしょうか。当たり前といえば当たり前で、それほど難しくない様に思えますね。
では、今日やらなくてはいけない仕事が3つあったらどうでしょう。その3つの内、どれから手を付けると良いのかをどう考えますか。どれも今日中に終わらせれば良いので、時間や期日で決める必要はありません。
そんな時は、一日の仕事の流れに沿った順番を心掛けましょう。効率良く仕事をする為には、準備や移動時間も最短で行いたいものです。同じ場所でついでに出来る仕事があるならばやってしましましょう。
例えば、5階で墨出し作業、3~6階で安全設備のチェック作業をする予定で、初めに5階で墨出し作業をしたら、次に3階か6階から順番にチェックをしたいところです。
しかし、5階でもチェック作業をしなければいけないのですから、墨出し作業の時点でチェック作業もできる準備をしておいて、5階からチェックをすればいいのです。
若しくは、3階からチェック作業を行い、5階のチェックを終えた時点で墨出し作業を行って、6階のチェック作業をするなど。無駄に移動する時間を減らす事ができれば、その時間分仕事に余裕ができます。
たとえ数分の事でも、ちりも積もれば山です。一日の作業の流れをしっかりイメージして、自分自身で時間を作り出しましょう。また、突然舞い込んだ仕事には迅速に対応してしまいましょう。
一見無駄な動きが増えるような気もしますが、後回しにしてその仕事をいつやるか考えて行うよりも、すぐに対応して問題をクリアーにした方が考える時間を省略できるので効率的ともいえます。
また、正確にいつまでにやらなくてはいけないのかを確認をして、緊急性がなく、他の仕事のついでに行えるようであれば後回しにしてもいいでしょう。
ただ、上司や職人さんが急いでいたり怒っているようであれば、後回しにできる作業でも迅速に対応する事をおすすめします。そこを見極めるのは、仕事の効率の問題ではなく、人間関係の構築の為に必要なスキルです。
本質とは何か。本質を学ぼう
ほん‐しつ【本質】 の解説
- 1 物事の根本的な性質・要素。そのものの、本来の姿。「―に迫る」「―を見きわめる」
- 2 哲学で、存在するものの基底・本性をなすもの。
- ㋐偶有性に対立し、事物に内属する不変の性質。
- ㋑実存に対立し、そのもののなんであるかを規定し、その本性を構成するもの。
- 3 論理学で、思惟の対象を定義する諸限定。類・種のごとき普遍をさす。
本質とは
どんな物事にでも「本質」というものがあります。仕事をする上でも、「本質」をとらえる事が重要で、「本質」を理解していれば正確な対応ができるはずです。では、「本質」とは何なのか。
「本質」とは、その問題や物事にとって最も重要な要素の事です。例えば、消しゴムの「本質」は、鉛筆で書いた文字を消す事です。椅子の「本質」は、座る事が出来る事です。物で考えると、ずいぶんと当たり前のように聞こえます。
では、歯磨きの「本質」はなんでしょう。それは、「虫歯を予防する事」です。食事の「本質」は空腹を満たす事ではなく、生きる為の栄養素を摂取する事です。
では昔話にある、さるかに合戦の「本質」はなんでしょう。それは、「他人が嫌がる事はしてはいけません」というメッセージです。
さるかに合戦では、さるはいじわるな動物。とか、まだ青い柿の実は凶器になる。とか、カニにはいい友達が沢山いる。などの表面的な事を伝えたいわけではありません。ましてや、さるが悪いことをしたから、報復としてこらしめてもいい。
悪い奴にはどんな事をしてもいい。という事を伝えたいわけでもありません。他人(カニ)が嫌がる事をすると、後で自分(さる)も同じ様な目にあいますよ。だから、他人が嫌がる事はしない方がいいですよ。というメッセージを発信しているのです。
この意味が理解出来る人であれば、物事の「本質」をとらえる事はそんなに難しくないかもしれません。もし、まだピンとこないのであれば、「本質」を見つける練習をするといいでしょう。
まずは身近な物でためしたり、物語などの「本質」を考えるのもよいでしょう。あなたの周りに、理解の早い人や空気を読むのがうまい人がいたら、その人は「本質」を理解している人なのかもしれません。
さて、簡単に本質について説明してみましたが、では仕事でどんな時にこの能力が発揮されるのでしょうか。基本的には、いついかなる時にも「本質」を見極める能力は役に立ちます。
例えば、あなたが上司から「仕上げを傷つけられないように、建具枠を今日中に養生をしておいてくれ」と、頼まれたとします。あなたは建具枠を養生する時、いつも専用のスポンジカバーを取付けていたとします。
しかし、現場にスポンジカバーの養生材がもうなかったとします。さて、あなたならどうしますか。
スポンジカバーは注文しても明日にしか到着しません。上司に、スポンジカバーがないので、明日スポンジカバーが納品されてから養生すると、きちんと報告を入れる。なんて考えている人は、「本質」を理解していない証拠です。
上司の指示の「本質」は、「今日中に建具枠に傷がつかない様にする事」です。つまり、今までスポンジカバーで養生していたから、スポンジカバーがないと養生できないという理由は「本質」とは関係のない事です。
スポンジカバーがないのであれば、別の何かで代用できないのかを考えればいいのです。とりあえずダンボールとテープで養生を行い、スポンジカバーが納品されたら交換するなど、対策を考えるのが正解です。
相手の求めている「本質」を、見抜けるようになりましょう。
まとめ
現場監督の仕事は、自分のペースで出来るものよりも周りのペースに合わせて行わなければいけない仕事が多いです。効率よく計画的にこなせるようになるまではしんどいかもしれません。
それでもだんだんと慣れてくれば、苦労していた時の自分がバカバカしくなる時がきっときます。慣れるまでが大変なのは、どんな仕事でも同じです。諦めずに前向きに挑戦していきましょう。