朝礼の司会進行が苦手っス。どうやったらうまく司会進行できるっスか?
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 朝礼の進行手順書を作成しよう
- 朝礼は台本通り行う
- 朝礼は毎回自己採点をして改善する
現役ゼネコン現場監督の私がしっかり解説します!
建設現場の朝の始まりは,もちろん朝礼からです。朝礼とは、その日に現場で作業をする業者さんと現場監督が全員集まって、一日の作業を確認する為に行います。各業者の作業内容、搬入予定、立ち入り禁止区域の説明など、その日を安全かつスムーズに作業する為の情報を共有します。
朝礼の進行役は現場監督が行いますが、新人や若手の現場監督に任される事が多い仕事です。規模の大きい現場だと、百人以上の職人さんの前で進行役を行う事もあります。人前で話す事が苦手な人は、慣れるまでは緊張してしまうかもしれません。
私も、若手の時はよく緊張したものです。今回は、そんな朝礼をスムーズに進行する方法を解説します。
朝礼の進行手順書を作成しよう
現場や会社によって違いはあるかもしれませんが、朝礼を始めるまでは以下の手順だと思います。
- 1・朝礼広場に各下請け業者を集める(7時55分頃から音楽などで知らせる)
- 2・集まったらラジオ体操を行う(体操が出来る間隔をとる)
- 3・朝礼を行う為に整列をしてもらう(業者ごとに一列。職長が先頭)
- 4・進行役が朝礼を始める
ここまでは特に問題ないと思います。
次に、朝礼の司会進行手順です。
- 1・朝の挨拶(おはようございます)
- 2・各業者の作業内容・人員・安全対策の発表 (下請け業者の職長さんが発表する)
- 3・本日の搬入・搬出・揚重作業(レッカー等)の確認
- 4・本日の現場の行事などがあれば発表
- 5・現場監督(進行役)からの注意事項の発表
- 6・現場所長の一言
- 7・安全コール(今日も一日安全作業でガンバロー!)
最低でもこれくらいの内容ではないでしょうか。
会社によっては、更に「指差呼称」などの安全対策に関する運動も取り入れているかもしれません。
また、ラジオ体操前には安全帯(フルハーネス)を外すとか、細かいルールもあるかもしれません。
とりあえず、あなたの現場の朝礼の手順を箇条書きで書いてみましょう。
そして、慣れるまではその手順書を毎回朝礼時に見て進行しましょう。
手順書を見ながらなんて、なんか恥ずかしいっス。
朝礼をうまく進行できない方が現場として恥ずかしいよ。
朝礼は台本通り行う
朝礼を進行する時には、安全日誌(毎日の現場作業日誌)を見ながらするのではないでしょうか。朝礼時に日誌を見ながら発表できるように、日誌に発表内容を書いておきましょう。
事前の準備が出来ていれば、精神的にも安心です。しかし、何を発表すればいいかわからないという人もいるでしょう。
特に安全注意事項は、「今日一日の作業で、ここを気を付けて下さい」というものです。新人現場監督の場合、まだ経験した事のない現場の状況の注意事項なんて出てきませんよね。そこは、前日に上司先輩に確認をして教えてもらいましょう。
「明日の朝礼で言う安全注意事項は、何を言えばいいですか?」と、ストレートに聞きましょう。「そんなことも思いつかないのか」と、上司から言われるかもしれませんが、思いつかないのですから聞くしかありません。
朝礼で発表する内容は、どんな手段でもいいので書き出しておいて、読むだけにしておきましょう。各工種の安全注意事項については下記リンクを参照してみて下さい。
朝礼は毎回自己採点して改善する
朝礼は毎日行うものです。なので慣れるのは早いかもしれませんが、緊張しいの人にとってはなかなか慣れるのに時間が掛かるかもしれません。自分が理想とする朝礼の姿と、その日の自分の朝礼を比較して自己採点をしましょう。
これは冷静に自己分析を行う為に必要な作業です。そして、点数を付けた場合に点数が低ければ、何かが悪かったから低かったという事になります。どこが悪かったかを明確にする為に点数をつけましょう。
私が審査基準を付けるとしたら以下の内容です。
- 1・大きな声で言えたか(25点)
- 2・言い間違いや言い直しはなかったか(25点)
- 3・適切な言葉を使えたか(20点)
- 4・今日の現場作業にふさわしいコメントをしたか(20点)
- 5・オリジナリティーがあったか(10点)
基本的に、大きな声で言い間違いをせずに、適切な言葉で進行できれば合格点です。大きな声とは、一番遠くにいる職人さんにも普通に聞こえるくらいの声です。そこから先は、自分との闘いみたいなものです(笑)
また、たまには人からの評価も受けましょう。特に声の大きさは、聞いている人が満足していなければ意味がありません。さりげなく職人さんに聞いてみましょう。
よし!では実践してみよう!
え?僕がっスか?
当たり前田のクラッカー!
わ、わかりました。
そうだな。足場組作業のある日で、定例打合せで設計事務所の先生が現場に来る日
の朝礼をしてみようか。搬入は足場材でレッカー作業あり!では、よろしく!
おはようございます!
おはようございます!
〇月〇日〇曜日、本日の作業内容と人員、安全注意事項の発表をお願いします。
いいね、いいね。はい、業者さんの発表おわりました!
本日は○○業者の足場組作業の為に、レッカー車による揚重作業があります。
また、足場材の搬入が1車、8時半からあります。
あと、本日は定例の打合せがありますので、設計事務所の先生が現場に来ます。
現場で顔を合わせたら挨拶をするようお願いします。
おお~、いいね~。
本日はレッカー作業がありますので、揚重作業時の吊荷の旋回範囲内は立ち入り禁止となります。
また、玉掛者は地切りを行って吊荷の安定確認をしてから荷揚げして下さい。
足場組作業時は必ず安全帯を使用して作業し、転落墜落のない様に作業を行って下さい。
私からは以上です。所長お願いします。
うん。特にありません。
では、安全コールを行いますので構えて下さい。
本日も、安全作業でがんばろー!
ご安全に!うん!問題なし!
あ、ありがとうございます!
まとめ
今回は朝礼の進行手順について説明しました。朝礼は現場の一日を決める大切なイベントだと思います。朝礼がグダグダだと、その日一日がグダグダになってしまうと思いましょう。もちろん、朝礼が完璧に出来ても、その他の仕事が出来なければ意味がありません。
どんな仕事も準備と手段が大切です。まずは朝礼でその基本を身につけましょう。