https://genbakantoku2022.com

若手監督の育て方

【新人現場監督】教育法!成長のカギは「誰が教えるか」

所長

あなたの会社に、新人や若手専任の教育係はいますか?現場に丸投げ教育では若手は育ちません。

本記事の内容

  • 教育係を専任しよう
  • 教育係の役割とは
  • 教育係は臨機応変に立ち回る
所長

現役ゼネコン現場監督の私がしっかりと解説します!

X(旧Twitter)にて現場監督あるあるをイラストや漫画で紹介しています。

こちらまでどうぞ→ X(旧Twitter)(@shochou2022)

皆さんの会社には、新人や若手を一人前にするまでに一貫して指導者が決まっているでしょうか。

中小企業のゼネコンに、そのような専任の部署や人材の配置をする余裕はないと思います。

一般的には、工事部長をトップとして、新人、若手の配属先の上司がその教育係になっているのではないでしょうか。

その教育方法は会社にとっては都合がいいかもしれませんが、教えられる側にとってはギャンブルそのものです。

配属先の上司によって、自分の成長具合が決まってしまうようなものです。

よく、新人の教育係になった先輩、上司が「あの子は覚えが悪い、やる気がない」などと愚痴を言う時がありますが、

教える側に何の責任もないような言い方は違うと思います。

教育とは、教える側も教えられる側もお互いにリスペクトが必要です。

関係性が破綻していては前向きな考え方にお互いになれません。

では、どうすればいいのか。考えてみましょう。

新人・若手現場監督の教育係を専任しよう

 

 中小企業のゼネコンに、社員の余裕などないと思います。

新人や若手に専任の教育係がつけられるようであればとっくにやっているでしょう。

ここで言う教育係の専任というのは、それだけを仕事にするというわけではありません。

新人現場監督と若手現場監督とで担当を分けて二人の教育係を専任するのが理想ですが、

新人と若手を合わせても少人数しかいないという会社であれば一人でもいいかもしれません。

教育係にあまり負担がいかないようにする為に、一人ではなく二人の方が望ましいという事です。

さて、では誰を教育係に専任するべきでしょうか。

それは、新人現場監督の教育係とするのは3~5年程度の若手の現場監督が良いでしょう。

現場の配属先が違っていても構いません。むしろ、配属先が違う方がいいかもしれません。

新人たちに、「君たちの教育のサポートをしてくれる人は、この人です」と、初めに紹介すればいいだけです。

同じ現場の先輩上司だと、質問がしにくい場合もあるものです。そんな時、代わりに質問に答えてくれる先輩を用意するのです。

また、若手の現場監督の教育係を設定する時は、現場所長の経験のある、比較的若い30代程度の社員を専任しましょう。

教育係の役割とは

教育係は客観的な立場で向き合う

教育係は、教える側の意見も定期的に聞き取りをしましょう。

現場で具体的にどういう状況になっているのかを聞くならば、現場を知らない新人よりも教える側の所長の方が正確に教えてくれるからです。

その意見も踏まえてから新人の話を聞いてあげましょう。そして、所長の代わりに適切なアドバイスをしてあげる事が出来ればいいでしょう。

同じ現場の上司や所長から受けるアドバイスよりも、

中立的な立場にある教育係からのアドバイスの方が素直に受け入れてくれるかもしれません。

教育係は、客観的な視点からアドバイスをする事を心掛けましょう。

教育係は新人現場監督に仕事以外も教育する

教育係を設置するのは、「仕事を教える」事だけが目的ではありません。

建設会社の現場監督は、現場に配属されるとほとんど現場以外の社員とは交流がなくなってしまうのではないでしょうか。

その為、新人現場監督は社内コミュニケーションや配属現場以外の会社の事など何も知らないまま日々を過ごす事になります。

社員数がそれほど多くないのに、数年経っても一度も話した事のない人がいるなんて事だってあります。

教育係は、現場以外の会社の事も新人に教えてあげましょう。同じ部署の名物社員や他部署との関係性、会社の歴史など、

新人と会社の繋がりを深めるのも、教育係としての仕事の一部です。

教育係の最重要役割は、新人現場監督のやる気を出させる事

皆さんが新人の頃は、どうやって仕事に対してのやる気を出していたでしょうか。

元々やる気満々でずっと仕事に打ち込んでいたでしょうか。

若い時は、仕事よりも遊びや趣味の方が楽しくて、仕事に夢中になるなんて事はなかったのではないでしょうか。

新人にやる気を求めるのは無茶な要求だと思います。

まだ仕事がどんなものなのかもわかっていない新人が、一体どんなやる気を出せばいいのでしょうか。

そんな新人に、少しでもやる気が出るように仕向けるのは、教育係の本質的な役割だと考えます。

たまには夜に一緒にご飯を食べて、不満などの話を聞いてあげたり、

仕事とは関係ない話題で盛り上がって楽しい時間を共有するなど、いわゆる頼れるアニキ的な役割が必要です。

会社の上司と部下というような関係だけではなく、頼れるアニキ的な一面もみせてあげましょう。

そして、

「この人の言う事らな聞かなくちゃ」

「この人の為にも成長しなくちゃ」

と思われるような存在を目指しましょう。

そして、ポジティブな気持ちを引き出すために、さりげなく褒めたりしましょう。

新人のうちは、褒めて伸ばすのが一番です。まずは新人が仕事をしやすい環境を作ってあげましょう。

教育係は臨機応変に立ち回る

厳しい上司のいる現場に配属された新人は、毎日が忙しく、リラックスできる環境があまりないかもしれません。

そんな新人には、上司に断ってたまにはのんびり出来る日を作ってあげましょう。

現場はストレスを抱えやすい事も多々あります。

本人が上手にガス抜きが出来るようであればいいのですが、不器用な新人には難しいかもしれません。

教育係として、ストレスを抱えている新人には甘やかす事も必要です。

その反対に、面倒見のいい上司や落ち着いた現場に配属された新人には心の余裕があるはずです。

そんな新人には、教育係から仕事の宿題を出してあげたり、楽な仕事ばかりが続くわけではない事を教えてあげましょう。

現場には、楽な時と忙しい時との波があります。その波を読みながら、新人への教育方法も変えていきましょう。

新人、若手の成長は現場の環境で大きく変わると思います。

下のリンクに成長が遅くなってしまう原因を書いた記事があるので、参考にしてみて下さい。

ここをチェック

まとめ

教育係というと大変そうな気がしますが、

客観的な視点から適切なアドバイスの出来る社員を新人の相談係にするような感覚でいいと思います。

新人が、「困ったときにはこの人に相談すればいいんだ」と、思える事が大事なのです。

そして、新人が相談しやすく出来るように、教育係からも新人の様子をうかがったり、

定期的に電話をしてあげたりするとよいと思います。現場の中で孤立してしまったり、

相談したくても出来ないままで仕事が進まない新人や若手は本人だけでなく、会社にとってもマイナスです。

前向きに仕事ができる環境をつくってあげましょう。

-若手監督の育て方